• 惣菜の惣には心が入っている。(読む価値のある長文です)
  • メルマガ FLEX JAM+E Vol.262バックナンバー 2016.10.19

このおはぎのことは知ってる方が多いかも知れませんが、
商売をやってらっしゃる方は必読です・

みなさんこんにちは。フレックス山西です。
随分と久しぶりのメルマガになってしまいました。

1個108円のおはぎが平日には5000個、
土日祝日には1万個、お彼岸の中日にもなると
2万個以上を売り上げる店があります。

さぞかし店前通行者の多い繁華街にある店の
話かと思うかもしれません。開店時刻1時間には
おはぎを求めるお客が集まりはじめ、
レジ準備が整い店のドアが開かれると、
並べられたばかりのおはぎが見る見るうちに
売れていきます。仙台市街から自動車で30分ほどの郊外、
秋保温泉という人口4700人という小さなまちの80坪の
小さなスーパー「主婦の店さいち」での日常風景です。

利益の前になすべきこと

「地元にもおはぎの名店があるが、
ここのおはぎは格段にうまい」
おはぎでいっぱいになった買物かごを手に語るのは、
岡山から訪れる男性常連客です。
気がつくと駐車場は、地元はもちろんのこと
県外ナンバーの自動車であふれ、担当者が駐車場整理に
走り回っていました。
惣菜を売り物にするスーパーは珍しくなくなりつつ
ありますが、さいちは飛び抜けた存在です。
おはぎばかりではなく、五目煮など惣菜は売上構成比の
半分を占める最強の商品群です。

その味の秘密を習おうと、多くの同業が視察・研修を
求めてくるのですが、佐藤社長は可能な限り
受け入れているといいます。その数およそ600社。
さいちより企業規模の大きい錚々たる企業が
視察や研修に訪れているそうです。

「一貫してこだわっているのは、
とにかく良いものを作ること。
拡売、利益は後から必ずついてきます。
ここで言う良いものとは、
例えば、身近な人に喜ばれるもの。
あるいは『おいしい』『食べると幸せな気分になれる』
というのも良いものです」と同社の佐藤啓一社長は言います。
およそ60%という驚異的な高さの原価率が
その言葉を裏付けています。

作る人の心を作る

「おいしいものを作るのは難しいと、
みなさん、おっしゃいますが、
本当はとても簡単なことなんですよ。
惣菜の“惣”の字には心が入っているでしょう。
大切なのは、お惣菜を作る姿勢を作ることなんです」
そう語るのは、惣菜づくりの陣頭指揮を執る佐藤社長の妻、
澄子専務。深夜1時には調理場に入り、
仕込みの準備に取り掛かります。
その所作の一つ一つに、食べる人、
ともに働く人従業員の幸せを
何よりも願う母の愛が感じられました。

どの家庭の味よりも、さらにおいしいこと。
毎日食べても、飽きがこないこと。時間が経っても、
そのおいしさが失われないこと——さいちが掲げる惣菜づくりの
モットーであり、すべてです。それを究める道に
「終わりはない」と佐藤社長は言います。

真心を込め、価値ある商品を提供することは商いの要諦。
そこでは、規模の大小、資本の多寡は関係ありません。
いかに自店・自社ならではの独自商品をつくるか。
そのために大切にすべき理念と覚悟が、
手づくりのおはぎに込められていました。
( 笹井清範の商人応援ブログ「本日開店」) より転載。左記より写真が見れます。